イングヴェイ・マルムスティーン

ギターを手にした者であれば、恐らく高確率で名前を聞いたことがあるだろう人物。

特に速弾きに興味のあるギターキッズ、に限らず大人まで魅了する速弾きの絶対王者。

それが「インギー」とも呼ばれる「イングヴェイ・マルムスティーン(Yngwie Malmsteen)」である。

私は中学の頃から家にあったフォークギターを手に取り、独学でやり始めていたが、高校の頃、兄からイングヴェイの「THE SEVENTH SIGN」を聴かされ、度肝を抜かれたのを未だ鮮明に覚えている。

とにかく速い。ただただ速い。

しかし、ただ速いだけではなく、クラシカルなメロディも伴って、非常に聴き心地の良い曲ばかりだった。

私自身が元々クラシックやインストゥルメンタルが好きだったことから、ちょうど私の好みにもぴったりはまった感じだった。

特筆すべきは、「THE SEVENTH SIGN」の「ブラザーズ」という曲はスローナンバーだが、泣けるメロディーに幅広いビブラートが心を揺さぶり、単なる速弾きの達人、というだけではないことが証明されている。

とはいっても、途中で速弾きも入っており、そう簡単にはコピーさせては貰えない。

イングヴェイと聞くと、天才で横暴で、という話をよく聞くが、子供の頃から一日中ギターを弾き、そのまま疲れてギターを抱いて寝ることもあるという記事があったので、そういう練習の積み重ねは、やっぱりあったのだと感心した記憶がある。

横暴、という点は子供の頃もそんな感じだったようで、世界で活躍するようになってからも、「オレがオレが」状態の記事をよく読んだので、そこはまぁそういう部分があるのだろう。

ただ、あそこまでギター革命を起こして世界のギターキッズ達の憧れになっているなら、少々、そういうのは許されても良い、と個人的には思う。

私もそんな憧れを抱き、高校になってついにエレキギターを購入した。

イングヴェイのトレードマークはストラトキャスターだが、そこだけは私はちょっと趣味が違ったため、YAMAHAの木目調のギターを購入した(高校生が自費で購入するので資金面の問題が・・)。

そして、その頃、ちょうど「MAGNUM OPUS」というアルバムが発売され、私は迷うことなく購入し、付属でついてきたポスターを部屋に貼った。

そしてほぼハズレのない曲ばかりで、どうしても弾いてみたくなりスコアを購入。

スコアを購入し、まぁ薄々は気付いていたが、部屋でスコアをめくりながら、「あ、ムダ金になったな」と子どもながらに思った。

今まで見たことのないような、窮屈そうな音符たちが何ページにも渡って続いていた。

せめて一曲だけでも、と思い、頑張っては見たが、とてもじゃないけれど全く歯が立たず、出だしの数秒と、あとはリフを弾けるようになったくらいで、改めてイングヴェイの凄さを思い知ったのだった。

特に私が好きな曲が「MAGNUM OPUS」の1曲目の「Vengeance」であり、この曲は最初から最後までイングヴェイの魅力が詰まっていると思う。

そしてCDについていたイングヴェイが使用しているのと同様のピックがガタガタになるまで頑張ってみたが、私にはイングヴェイのピックは太すぎるということを最終的に理解して、今は薄いピックを使っている。

当時はまだビデオテープの時代で、イングヴェイのライブインジャパンのビデオテープを購入して擦り切れるほどみたが、やっぱりあれだけ簡単そうに弾いて、ギターをグルングルンさせて、ノールックで、というのは本当に未だに信じられない。

今や速弾きだけなら、もっと正確に速く弾く人をYoutubeでちょくちょく見かけるけれど、やっぱり本家は違う。王者の風格はだてじゃない。

エレキだけでなく、フォークギター(エレアコ)なんかも、本当にきれいな旋律で流れるように弾いている。

フルピッキングではない部分は特にそう感じさせる。

そしてスウィープ奏法を広めたとも言われるだけあって、無駄な雑音を出さずにスウィープを連続で繰り出す様子は圧巻である。

因みに私はいまだにスウィープ奏法が苦手である。練習が足りないのか、それとももうスウィープ奏法が出来ない手なのか分からないが、最近は聴くだけで満足してきている。

イングヴェイの凄さは書ききれないほどあるけれど、間違いなく私の青春の一ページを築き、ギターへの興味を深め、そしてギターへの私自身の限界も教えてくれた大先生である。

いつか一曲でも弾けるようにはなりたいとは思う・・。

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